SEになるには

たまたま本屋で見かけたラノベのタイトルにふと目を奪われた。『なれる!SE―2週間でわかる?SE入門』って、なぜか女の子のイラストが描いてある。

なれる!SE 2週間でわかる?SE入門 (電撃文庫)

なれる!SE 2週間でわかる?SE入門 (電撃文庫)

どうせくだらない内容かと思ったが、念のためアマゾンで評判を確かめてみると何と星4つ半がついている。試しに購入してみると、これがなかなか面白い。

SEが何かをわからずに、半ば騙されてSEになった新人が無茶振りをこなしつつ成長する、という話だ。まあラノベなので、無駄に女の子が出てくるが、SEとかの業界に興味がある人にはぜひ読んでほしい内容だった。その仕事の守備範囲の広さ、押し付けられる(期待される)責任の範囲、業界自体が新しいためかまともな手順やトレーニングが皆無でいきなり仕事を振られること、など、ここに書かれていることに何一つ誇張はない。

自分はプログラマで、ITの職種の中でも特に女性比率が皆無の仕事だが(これまでに女性のプログラマには1人しか一緒に仕事したことがない)、ネットワークとかサポートエンジニア、総務、人事などにはそれなりの比率で女性がいたりすると思う。でもこの本に書かれているように徹夜とか泊り込みが続いたりするので、やはり体がもたないためか、圧倒的に少ないと思う。

なんにせよ、プログラマやSEなどを将来の職種として考えている人は、他の解説書よりもこの本を読めば、概ねそう遠くない実態がわかるはずだ。

この本には書かれていないが、プライベートを犠牲にする分、プログラマやSEは給料は高いと思う。しかし何割かの人は確実に精神を病んで人生をドロップアウトするので、ぜひ心して望んで欲しい。