万能鑑定士Qの事件簿

タイトルはイマイチだが、松岡圭祐氏の他の本があまりにもおもしろかったので、ためしに買ってみた。一応シリーズになっているということは当然面白いのであろうという期待を込めて。

さてさて、結論を言うと、これは超お薦めです!沖縄の田舎でのんびりと育った女の子が、リサイクルショップの気のいい社長に拾われて、徐々に鑑識眼を身につけて独立するというまでがプロローグ。そのあたりの部分も十分に面白いのだが、同時に街中にゲリラ的に貼られていく『力士シール』の謎に迫る!

実は2巻で上・下巻となっているので、IとIIは両方買わないとだめ。IだけだといきなりSF的展開で終わって????となる。

で、シールのことはうやむやになって、話は大きな陰謀に発展していくのだが、最後にシールの意味についても明らかに。

しかしこの伏線の畳み方は見事。有栖川有栖の『女王国の城』以来の感動だった。

女王国の城 (創元クライム・クラブ)

女王国の城 (創元クライム・クラブ)

すっきり畳まれる伏線を読みたい方、お薦めします!
ちなみにミステリだけど誰も死にません。